今年の夏、後半戦は悪天候続きでした。月曜日に予定していた「毎月歩く高尾山−9月」は、雨天で中止でした。ここにきてやっと天候が回復して山にやってきました。
金峰山に登るコースといえば、西側の瑞牆山荘のある里宮平から登るか東側の大弛峠、また北川側の廻り目平からなどが一般的に知られたコースです。江戸時代の金峰山は、山岳修行の霊山で9本ほどの登拝路があったそうで、そのうち昇仙峡の北にある金桜神社を起点に南からのコースが表参道とされていたとのことです。昨年も計画しましたが、中止。念願のコースです。とはいえ、下から歩くのはあまりにも長いので、大弛峠への途中のアコウ平から上部を行くショートカット。「山と高原地図」では点線ルートですが、道はしっかりしています。沢の渡渉あり、深い樹林帯あり、岩場もあるという変化に富んだ面白いコースです。
09/15 ☀️時々☁️
出だしは、こんな緑あふれる樹林帯のいかにも奥秩父といった道が続きます。昔の鉱山の軌道跡です。
しばらく行くと、荒川を渡ります。橋がなく、飛び石伝いで行くにはちょっと水量が多かったので思い切って靴を脱いで渡渉しました。こんなのもたまには楽しんでいます。 その後は支流の三薙沢沿いの道を進み、やがて金桜神社からの本来の表参道コースに出会います。二俣状を登るとかつて修験者が寝泊まりしたと伝えられている御室小屋があった平地に出ます。小屋は倒壊して残骸が残るばかりです。 御室小屋跡を過ぎるといよいよ本格的な登りとなります。“片手回し岩”などと名付けられた岩峰の下を回り込むようにスラブ状の岩場の通過などあって中々楽しいコースです。
鈍行列車の私たちは、コースタイム2時間余りのところを、4時間余りかけてじっくりと楽しんで五丈岩の下に到着です。 今日は、ここから少し下った金峰山小屋に泊まります。
09/16 ☀️時々☁️
金峰山小屋は、きれいで食事も美味しくまた泊まってみたい小屋でした。今日は、まずは金峰山に登りかえして大弛峠に向かいます。
山頂から大弛峠へはこんな岩の門を抜けて行きます。石門から振り返った山頂です。 昨日の歩き出しのアコウ平付近は緑の深い樹林帯でしたが、上部はすっかり秋です。ウラシマツツジの紅葉がとてもきれいです。
途中朝日岳に登り返すと、ちょっと雲が多いながらも大展望が楽しめます。中でも富士山は圧倒的な存在感を示していました。墨絵のようで、とてもきれいです。
さて、大弛峠に到着です。当初は大弛峠から国師岳や北奥千丈岳の往復も予定していました。しかし、ここまでの行程をあまりにも楽しみすぎたせいで、皆さんもう十分堪能してお腹いっぱいということでここから下山と決定。本日2度目のお茶タイムを楽しみながらタクシーを待つこととしました。 国師岳&北奥千丈岳はまたの機会に仕切り直しとします。 ところで、今年の秋は雨が多かったせいか途中でたくさんのキノコに出会いました。結構きれいなキノコも多く、楽しめました。といってもあくまで目で楽しむだけです。 (写真をクリックして下さい。説明が出ます。)
<山と高原地図:「金峰山・甲武信岳」>